1. HOME
  2. ご契約について
  3. 社労士の選びかた

ご契約について

社労士の選びかた

社労士の選びかた

社会保険労務士への業務委託をご検討いただくにあたり、どのように社労士を選ぶべきか迷われることがあるかと思います。
社労士本人だからこそ思うポイントを以下に3つ紹介いたしますので、社労士選びにお役立てください。

  1. 法人・個人どちらのメリットをとるか
  2. 依頼したい業務と得意な業務が合っているか
  3. ビジョンが合うかどうか

1.法人・個人どちらのメリットをとるか

ご契約の制約上、法人にしか業務を依頼できない会社様は、社会保険労務士法人から選ぶとよいでしょう。
社労士事務所が法人か個人かは、組織の名前に「社会保険労務士法人」がついているかどうかで判断できます。

なお、法人と個人に、遂行可能な業務の違いはございません。
したがって、ご契約上特段の制約がない方は、法人に依頼するメリットと個人に依頼するメリットを比較して検討されることをオススメいたします。

法人に依頼するメリット 個人に依頼するメリット
一定の実績が保証されている
源泉所得税を支払わなくてよい
実績豊富な者もたくさんいる
カスタマイズがきく

法人に依頼するメリット

一定の実績が保証されている
ある程度の所得がなければ、個人の社労士事務所が法人成りするメリットはありません。
社労士法人であるということは、一定の業務量をこなしており実績があると考えられます。

源泉所得税を支払わなくてよい
個人の社労士に支払う報酬には、源泉所得税がかかります。
源泉所得税は、所得税と復興特別所得税で構成されます。
報酬額が100万円以下の場合、源泉所得税は10.21%です。
報酬の支払いにかかった源泉所得税は、税務署に納めます。
この源泉所得税が、社労士法人への報酬にはかかりません。
したがって、社労士法人に業務を依頼した場合には、源泉所得税を支払わなくて済みます。

個人に依頼するメリット

実績豊富な者もたくさんいる
社労士の制度は1968年にスタートしましたが、社労士法人は2003年にできた比較的新しい制度です。
古くから社労士事務所を開業している場合には、敢えて法人成りしていないケースもあります。
個人の社労士のなかにも実績豊富な者はたくさんいるのです。

カスタマイズがきく
社労士法人を設立するには、法人を解散したときにスムーズに引き継げるような体制を整える必要があります。
つまり、業務体制をある程度画一化・標準化しなければ、社労士法人は運営できません。
一方で個人の社労士事務所の場合は、業務に対応できるかどうかを比較的柔軟に決めることができます。
「自社の実態に合うようカスタマイズして欲しい」「パッケージではなく必要なサービスだけを依頼したい」といった方は、個人の社労士事務所にも相談されることをオススメいたします。

2.依頼したい業務と得意な業務が合っているか

社労士にご依頼いただく業務については、ある程度具体的なイメージを持たれていることと思います。
あいにく社労士の業務範囲は幅広く、すべてのご依頼に対応できる社労士は多くはありません。
(厚生労働省に関わる業務を行うのが社労士です。厚生労働省が厚生省と労働省が統合してできたために管轄範囲が幅広くなっていることや、とくに福祉関係の法改正が頻繁に行われることから、すべての業務を得意とする社労士はあまりいないという実態があります。)
したがって、依頼したい業務と、ご契約を検討される社労士の得意な業務が合致しているかをご確認いただくことが大切です。

社労士が得意とする業務のうち主要なもの4つを以下に紹介いたしますので、社労士選びにご活用ください。

社労士が行う主要な業務 選ぶポイント
助成金の申請代行 「申請が通るか否か」を素早く判断できる社労士に依頼する
給与計算の外部委託 給与計算が得意でコミュニケーションを取りやすい社労士に依頼する
就業規則の作成・監修 トラブル防止の観点から条文をチェックしてくれる社労士に依頼する
労務管理に関する相談対応 コミュニケーションを取りやすい社労士に依頼する

助成金の申請代行
厚生労働省管轄の助成金について、申請を代理する業務です。
こちらの業務は、社労士の独占業務となります。
助成金の申請書類は種類が多く、準備に時間がかかります。
通常業務に支障をもたらさないためには、「申請が通るか否か」を素早く判断できる社労士に依頼することが重要です。

給与計算の外部委託
貴社から毎月必要なデータを頂戴して計算し、給与データをお返しする業務です。
給与を毎月間違わずに支払うことは、従業員との信頼関係を築くために非常に大切です。
毎月発生する業務であることから、データのやり取りをスムーズに行う必要があります。
給与計算を得意としていて、かつ、コミュニケーションを取りやすい社労士に依頼することをオススメします。

就業規則の作成・監修
就業規則の条文を作成したり、法的な問題点がないかどうか監修したりする業務です。
就業規則は日々の労務管理に活用しますが、より効力を発揮するのはトラブルが起きたときです。
労務トラブルが起きたときは、就業規則の条文に照らして解決することが原則となります。
したがって、会社様の実態に合わせて文章を記載することに加えて、トラブルを防止することやトラブルが起きたときに大きな問題に発展させないといった観点を盛り込むことも重要です。
労務トラブルを未然に防ぎたい方は、後者の観点から条文をチェックしてくれる社労士に依頼するとよいでしょう。

労務管理に関する相談対応
会社を日々経営する上で生じる、労務管理に関する質問や相談にお答えする業務です。
「勤怠不良な従業員がいる」「ハラスメントの相談があった」ときにどのように対応するべきかについてお答えしたり、「雇用契約書に記載するべきことは?」「36協定の書き方は?」といった文書のチェックを行ったりします。
こうした疑問は気軽に聞いてすぐに解消できることが大切だと思いますので、コミュニケーションを取りやすい社労士に依頼するとよいのではないでしょうか。

上記が、社労士の得意・不得意が分かれる主要な4つの業務です。
依頼したい業務に合った社労士が見つけられないときには、探す上でのポイントをお伝えすることも可能ですので、弊事務所までお気軽にご相談ください。

3.ビジョンが合うかどうか

労務管理に関するトラブルは、もちろん法律にのっとって解決するべきことです。
しかしながら、日々経営する上で生じる細かな悩みは、法律に関わらないこともたくさんあります。

「従業員にどのように声をかけるべきか」「どこまで注意指導を厳しくするべきか」といったことは、「どんな会社を作りたいか」「会社の風土はどのようなものか」「従業員とどのような関係性を築きたいか」に照らして考えるべきことです。

そのため、社労士にご質問をいただいたときに、貴社のビジョンと社労士のビジョンが合致していなければ、法律の話ばかりで必要な回答が得られない可能性があります。

したがって、ご納得いただいた上で社労士に業務を依頼するためには、「どんな会社組織であるべきか」「どんな社会であるべきか」といったビジョンや思想が合うかどうかを確認していただくことも、一つの方法だと考えます。